時は戦国。雪深い峠を越えた先に、
「葦名」という国がある。
狼は、葦名の戦場で拾われ、忍の技を
仕込まれた熟達の忍びである。
狼が仕える少年・九郎は、「竜胤」と呼ばれる
特別な血を引く一族の末裔。
二人は寄る辺なき孤独な主従であった。
九郎の竜胤の血は、人を不死に変える
力を持つ。
それを狙う葦名の侍から逃れる
狼と九郎だったが、
そのさなか竜胤が
不死の見返りに人々に「竜咳」という
致死の病をもたらしていることを知る。
竜咳を治める方法を探す九郎は、
自らの命を代償にそれがなせることを知り、
苦悩の末に竜胤断ちを決意する。
一方、九郎が隠していた覚悟を知った狼は、
独り九郎の運命を変えるべく
苦難に満ちた戦いへ――